日本人は小麦が体に合わない人が多い!?

日本人は小麦が体に合わない人が多い!?

日本人!小麦が体に合わない人が多い!?

パンやパスタ、ラーメンといった小麦粉を使った食べ物は、わたしたちの日常にしっかりと馴染んでいるように思えます。

しかし、「小麦が体に合わないかも?」と感じている人は少なくありません。

このコラムでは、日本人と小麦の関係や、小麦が体に合わない理由、その影響について分かりやすくお話ししていきます。

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日本人と小麦の歴史


日本の伝統的な食事といえば、お米が主役です。

今のように小麦が広く使われるようになったのは、戦後の食料事情が変わり、欧米の食文化が取り入れられたことが大きな要因です。

1945年を起点に輸入小麦が増え、日本人はより多くの小麦製品を食べるようになりました。

特に1960年代から70年代にかけて、エネルギー摂取量が増加するとともに、肉や脂質の摂取が増加し、お米などの炭水化物の摂取量は減少しました。


このように、日本人の食生活は急速に変化し、小麦を含む食品が広まりましたが、歴史的な観点から見るとまだ短い期間です。

そのため、日本人の体が小麦に完全に適応していない可能性があります。

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小麦が体に合わない理由

・グルテン不耐性


小麦にはグルテンというたんぱく質が含まれていますが、これをうまく消化できない人がいるのです。

消化不良やお腹の不調が生じ、ひどい場合はセリアック病という深刻な病気に繋がることもあります。

欧米では、セリアック病患者が増加しており、米国では約300万人、欧州では500万人以上がこの病気を抱えています。

 


・小麦アレルギー


小麦は、日本で食物アレルギーの第3位に位置する重要なアレルゲン(アレルギーを起こす物質)です。

厚生労働省のデータによれば、小麦アレルギーは食物アレルギーのなかで約12%を占めており、免疫システムが小麦のたんぱく質を「敵」と認識し、肌のかゆみや発疹、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあるのです。

 

・消化酵素の不足


日本人の中には、小麦を消化するための酵素が足りない人も多くいます。

そのため、小麦を摂取すると消化不良を起こし、お腹が張ったり、ガスがたまったり、下痢になったりすることがあります。

 

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小麦が心身にもたらす影響

小麦が体に合わないと感じたとき、以下のような症状が現れるかもしれません。

  • 消化不良: お腹が痛くなったり、ガスがたまったり、便秘や下痢になることがあります。
  • 肌トラブル: 湿疹やかゆみ、蕁麻疹が現れ、アトピーや花粉症がある人は症状が悪化することもあります。
  • 疲れやすさ: 常に疲れを感じたり、うまく眠れなかったりします。
  • 集中力の低下: 頭がぼんやりして、集中力が続かなくなります。
  • 気分の低下: イライラしやすく、落ち込みやすい、不安を感じることが増えることもあります。

その他にも、生理痛の悪化やむくみ、胃もたれなどの症状が出ることもあります。

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グルテンフリーの代替食品


もし「小麦が合わないかも」と感じたら、次のような代替食品を試してみるのもおすすめです。

 

  • 米粉: 日本人にとって馴染み深い食材で、パンやお菓子も米粉で作ることができます。
  • そば粉: そばを挽いて作った粉で、コクや食感が異なるので、料理にバリエーションを加えることができます。
  • コーンフラワー: トウモロコシから作られた粉で、パンやトルティーヤに使えます。

また、海外では日本の伝統的な食品も注目されています。

しらたきは欧州の一部でパスタの代用品として利用されており、グルテンフリー食品として人気です。

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古代小麦という選択肢


近年注目されている古代小麦は、栄養価が高く、アレルギーを引き起こしにくい点で人気があります。

古代小麦には、現代の小麦には含まれていないビタミンやミネラル、アミノ酸が豊富に含まれています。

さらに、古代小麦のタンパク質や食物繊維は消化吸収が早く、デンプン質はゆっくりと分解されるため、血糖値が急激に上昇することがありません。

古代小麦は皮が厚く硬いため、虫に食われにくく、天候や病気の影響を受けにくい特徴があります。

これにより、農薬をほとんど使用せずに栽培できるため、オーガニック食品としても注目されています。

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まとめ


日本人には、小麦粉がに合わない人が意外と多いことが分かっています。

小麦アレルギーやグルテン不耐症は増加しており、特に乳児に多く見られます。

慢性的な心身の不調を感じている方は、一度、小麦を抜いた食生活を意識してみてもいいかもしれません。

小麦の代わりになる食材を上手に取り入れて、バランスの良い食生活を楽しんでください。