免疫力を高める食べ物とは?免疫力アップに役立つ簡単レシピ

免疫力を高める食べ物とは?免疫力アップに役立つ簡単レシピ

季節の変わり目やストレスが多い日々が続くと、なんとなく体調を崩しやすくなるという方も多いのではないでしょうか。

そんなときに大切なのが、日々の食事で免疫力をしっかりサポートすることです。

私たちの身近な食材にも、免疫力アップに役立つ栄養素がたっぷり含まれています。

 

今回は、免疫力を高める食べ物と、それを手軽に取り入れられる簡単レシピをご紹介します。

 

 

 

疫力とは?

免疫力とは、体の中に侵入してきたウイルスや細菌などから体を守る力を指します。

免疫力が下がることで、風邪や感染症にかかりやすくなるため、健康をキープするには免疫力が重要です。

 

免疫力を高めるには

世間一般でいわれている免疫力を上げる・高めるというのは、「免疫のバランス力を上げる」という意味で使われています。

免疫反応を強くしようという意味ではなく、あくまでも健康な体を保つために使われている言葉です。

 

では、免疫のバランス力を上げるにはどうしたら良いのでしょうか。

栄養が偏ったり運動不足になったりすると、免疫機能を鈍らせる可能性があります。

免疫維持や向上には適度な運動や、睡眠・休養の他に、バランスの良い食事が大切です。

 

 

 

の免疫機能をサポートする栄養素

体の免疫機能の維持・向上をサポートする栄養素があります。ここでは、代表的な栄養素をご紹介します。

 

 

体の基礎をつくる「たんぱく質」

 たんぱく質は、血や筋肉など体をつくるだけではなく、ホルモンや酵素、免疫物質の原料としても欠かせない栄養素です。

たんぱく質は、20種類ものアミノ酸からつくられています。

このうち9種類は体内で合成することはできないため、食事で摂取することが望ましいとされています。

 


エネルギーの源となる「脂質・糖質」

体温が下がると免疫細胞が働きにくくなり、免疫力が発揮しないといわれています。

そこで必要となるのが、エネルギー源となる「脂質」や「糖質」です。

 

脂質はエネルギー源となるだけではなくホルモンや細胞膜に必要な胆汁酸の原料でもあります。

そのため、細胞の機能を十分に発揮させるのに欠かせない栄養素となります。

 

 

体の調子を整える「ビタミン・ミネラル」

ビタミンやミネラルは、エネルギー源とはなりませんが、細胞やホルモンなどの生成をサポートする働きがあります。

ビタミンやミネラルは体内でほとんど合成ができないことから、食事からの摂取が必要です。

なかでも、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群、亜鉛が免疫をサポートするといわれています。

 

 

 

疫力を高める食べ物とは

健康を維持するためには、栄養バランスの整った食事をとることが重要です。

次に、免疫機能をサポートする栄養素が多く含まれた食べ物を見ていきましょう。

 

 

肉や魚、卵、大豆製品、乳製品

肉や魚、卵、大豆製品、乳製品はたんぱく質を多く含むことから、体の基礎をつくる食べ物です。

また良質な牛肉やレバーは、亜鉛などのミネラル類を多く含んでいます。

卵には、体内で生成されない必須アミノ酸がバランス良く含まれています。

 

 


魚介類

魚介類もたんぱく質やビタミン、ミネラル類を多く含みます。

特にビタミンDやビタミンB群などを豊富に含むとされています。

また、魚介類の脂にはEPADHAと呼ばれる必須脂肪酸が含まれていて、健康の維持に役立ちます。

 

 

野菜類や果物

野菜や果物はビタミンを豊富に含んでいるため、バランス良く食事にとり入れることをおすすめします。

 

特に緑黄色野菜には、体内でビタミンAに変換されるβーカロテンが豊富です。他にも、ビタミンCやビタミンEが豊富に含まれていることから積極的に摂取すると良いでしょう。

ただ、果物は体を冷やす性質があることから、体が冷えやすい方は食べ過ぎに注意しましょう。

 

 

 

疫力を維持するには、腸が喜ぶ食べ物も重要!

 

腸内には、免疫機能の約70%が存在するといわれています。

そのため、腸が喜ぶ食べ物を摂取することが、免疫機能の維持につながります。

ここでは、腸にうれしい食品を解説します。

 

 

 

 

善玉菌をサポートするヨーグルト

ヨーグルトは、乳酸菌やビフィズス菌など、善玉菌をサポートする成分が含まれています。

また、ヨーグルトは乳製品なのでたんぱく質も豊富です。


ただし、日本人は牛乳や乳製品に含まれる乳糖を消化できず、下痢や腹痛などの症状を引き起こす「乳糖不耐症」の方も少なくありません。

ヨーグルトは牛乳よりも消化吸収がよい食品ではありますが、もし合わないと感じたら、他の食べ物から腸の働きをサポートする成分をとるようにしましょう。

 

 

乳酸菌が豊富な発酵食品

納豆や漬物、味噌などの発酵食品には、乳酸菌や納豆菌、酵母菌などの善玉菌が多く含まれています。

発酵食品に含まれる菌が善玉菌の増加などにつながり、腸内に影響を与えることがわかっています。

 

 

食物繊維をたっぷり含むきのこ類

きのこ類は、食物繊維を多く含みます。

食物繊維は善玉菌のエサとなり、善玉菌を補ってくれます。

食物繊維のなかでも、水に溶けやすい水溶性食物繊維は、腸内で水分を含むことでゲル状になり、便通をよくしてくれます。

水溶性食物繊維は、野菜やくだもの、海藻類に多く含まれています。

 

 

善玉菌のエサとなるオリゴ糖を含む食べ物

難消化性のオリゴ糖は、善玉菌のエサとなります。

オリゴ糖は、ごぼうやたまねぎ、とうもろこし、大豆、バナナなどに多く含まれています。

ただし、過剰に摂取するとお腹がゆるくなることもあるため注意しましょう。

 

 

 

免疫力アップに役立つ簡単レシピ

ここでは、免疫力アップに役立つ食材を使用した簡単なレシピをご紹介します。

 

塩麹漬けチキンソテー

発酵食品である「塩麹」を使ったレシピです。

鶏肉を使うことからたんぱく質も摂取できます。

栄養バランスをよくするためには、野菜と一緒にとることをおすすめします。

 

 

【材料(2人分)】

・鶏もも肉…2枚

・塩麹…大さじ2

・料理酒…大さじ1

・サラダ油…適量

 

 

【作り方】

1. 鶏肉は、フォークで数か所に穴をあける

2. ポリ袋に鶏肉と塩麹、料理酒を入れて揉み込み、冷蔵庫で20分寝かせる

3.フライパンに油を熱して、塩麹を軽く拭き取った(2)の鶏肉の皮目を下にして焼色がつくまで焼く

4.焼き目がついたら裏返して、ふたをして5分ほど蒸し焼きにする

 

 

 

フルーツサラダ

食物繊維やビタミンが豊富なフルーツと、乳酸菌が豊富なヨーグルトを組み合わせた簡単レシピです。

ヨーグルトは水切りすることでたんぱく質と脂質が高まり、濃厚な味わいになります。簡単にできるので、朝食にもぴったり!

 

【材料(2人分)】

・好きなフルーツ…150g

・プレーンヨーグルト…200g

・オリゴ糖やはちみつなどの甘味…適量


 

【作り方】

1. プレーンヨーグルトは、キッチンペーパーを敷いたザルに入れて、冷蔵庫で6時間おいて水を切る(朝食用の場合は前日の夜に)

2.フルーツを食べやすい大きさにカットする

3. (1)のヨーグルトとフルーツ、甘味を混ぜ合わせる

 

 

 

 

まとめ

免疫力を高めることは、健康の維持に役立ちます。

免疫のバランス力を上げるには、適度な運動や十分な睡眠に加え、栄養バランスの整った食事が重要です。

たんぱく質や脂質、炭水化物、ビタミンなどをバランス良く摂取し、健康的な食生活を心がけましょう。

 

 

 

監修:松永 敦

大北メディカルクリニック 院長

 

昭和62年関西医科大学卒業。

大阪大学耳鼻咽喉科にて研修後、東京大学音声言語医学研究施設にて文部教官として喉頭生理学を研究。

その後、大阪大学に戻り音声機能外科を臨床面で進める。

 

36歳で癌を再発したが、自身で考えたサプリメントなどを用いた食事療法により寛解。

 

現在は大北メディカルクリニック院長として音声を中心とした地域医療に従事。国内外の患者は60万人超え。