唾液が減ると健康リスクに繋がる!?

「最近、口が乾く」「食べ物が飲み込みにくい」 そんな違和感、放っておいていませんか?
実はその唾液の減少が、病気のリスクを高めるサインかもしれません。
唾液は、体を守る“天然のバリア”
唾液には、私たちの健康を守るための働きがたくさんあります。
・食べ物を分解する酵素(消化サポート)
・口の中を洗い流す自浄作用(口臭・虫歯予防)
・粘膜を潤す保護成分(口内炎予防)
・抗菌・抗ウイルス成分(感染症予防)
・酸性環境を中和する緩衝作用(歯の保護)
このように、唾液は口腔内だけでなく、全身の健康にも深く関わっています。
唾液が減ると、こんなリスクが
厚生労働省の「e-ヘルスネット」では、唾液の減少が以下のような健康リスクにつながると紹介されています。
・虫歯・歯周病の進行
・口臭の悪化
・飲み込みづらさによる誤嚥性肺炎
・味覚の低下
・感染症への抵抗力低下
・フレイル(虚弱)や要介護状態の進行
実際、東京都健康長寿医療センターの調査では、65歳以上の高齢者の約3人に1人が「口の乾き」を自覚しており、唾液分泌量の低下が薬の副作用やストレスと関連していることも報告されています。
なぜ唾液が減るのか?
唾液の分泌が減る原因は、意外と身近なところにあります。
・加齢による唾液腺の機能低下
・ストレスや緊張による自律神経の乱れ
・カフェイン・アルコールの過剰摂取
・抗うつ薬や抗ヒスタミン薬などの副作用
・口呼吸や口腔筋力の低下
これらが重なることで、唾液の量は徐々に減っていきます。
唾液を増やすためにできること
唾液の分泌は、日々のちょっとした習慣で促すことができます。
・よく噛む(1口30回を目安)
・酸っぱい・辛いものを適度に摂る
・唾液腺マッサージ(耳下腺・顎下腺・舌下腺を刺激)
・舌の運動(上下左右に動かす)
・リラックスする時間を意識的につくる
毎日意識し続けるのは簡単ではありません。
だからこそ、習慣化できる工夫やサポートが大切です。
食事だけで補いきれない場合はビタミンCのサプリメントなどを活用するのもひとつの選択肢です。
ビタミンCは唾液腺の血流や細胞機能を支え、唾液の分泌を促す栄養素として注目されています。
まとめ
唾液は、私たちの体を守る“見えない盾”です。
その量が減ることで、口腔内のトラブルだけでなく、全身の病気リスクも高まります。「口が乾く」「飲み込みづらい」と感じたら、それは体からのサインかもしれません。
今日からできる唾液ケア、ぜひ始めてみてください。